昭和初期のモダニズム写真家=安井仲治の「犬」という作品をご存じだろうか。
檻には"食事ヲサスナ"の札が貼られている。
鉄格子の向こうで、彼は、諦めに満ちた眼差しをこちらに向けている。
何かの罰だろうか、あるいは病気の治療のためだろうか。
いずれにせよ、自分の心を捉えてずっと離さない一枚だ。
いつの日か、こんな絵を撮ってみたい。
この時も、仲治の作品を意識してカメラを向けた。
それまで淋しそうにしていた犬は、威勢よく吠えだした。
昭和の痩犬のような愁いある顔つきを、現代の飽食犬に求めたことが間違いだった。
(E-PL1)
この記事へのコメント
そう言われてみれば、たいしたもんですね(笑)